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花しるべ

「桜御膳」内のFiction別館サイト。取り扱いはポップンミュージック(非公式)が主。 初めての方は〔はじめに〕をお読み下さい。  
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気持ちのカタチ(スギレオ)

ボクの答えは、コレ。

明確な答えなんてないと分かっている筈なのに
それでも人に聞かずにはいられない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・コレってボクがおかしいの?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『気持ちのカタチ』
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





「・・・・ねぇ、スギ。愛ってさ、どんな形をしているんだと思う?」

「・・はぁ?それは又、何とも唐突な質問だね」

「良いから。ねぇ、どんな形だと思う?」
 
 
 




そうだねぇ、と言いながらカップの中の紅茶を一口。
スギの振る舞いは、いつでも余裕があるように見える。
 
 
 



「やっぱり・・丸くて、暖色で、触ると何となく・・暖かいと感じるんじゃないのかな」

「ふーん・・何でそう思ったの?」

「何でって、それは今まで僕の頭の中に蓄積された、大衆の漠然と抱く愛の形や
CD・本・テレビ・雑誌など視覚、聴覚を通して植えつけられたイメージからかな。
人間ってものは簡単にイメージを刷り込まれちゃうから。
もし、今までずっとテレビや本の挿絵とかで愛を冷たく、黒色で表現していたのなら・・
僕たちはそれを愛の形としてイメージしているんだと思うよ」

「そっか・・じゃあさ、何で皆、目には見えないものを大切にしたがるんだろう?」

「そりゃどういう事さ、レオ?」

「だからさ、人って時としてお金とか、そう言った目にはっきりと見えるものより
友情、愛情、優しさ、絆…そんな目には見る事の出来ない
何か漠然とした物の方を大切にしたがるじゃない。

特に皆、愛情には異常なまでに固執するよね。
子は既に生まれた時から親の愛情を求めるし
年をとっていわゆる思春期なんてもんに入ったら凄い事になる。
同姓のみならず、異性からも愛を欲するようになっていくよね?

でも、はっきり言って自分の望んだ相手からも愛を貰えるってのは
凄く、凄く低い可能性だとボクは思うんだよ。
そんな事、皆心の何処かでは分かっている筈なのに、何故人っていうのは
愛する事を止めないのかな?」

「そりゃ簡単な事だよ。答を探しているからさ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


「…何それ」


スギの不思議な回答に、ボクは少々面食らった。



「だから、皆形を・・・愛の形を知りたいから、他者を愛するんだよ。
愛を知るには、人を愛するのが一番確実で早いからね。
勿論、完璧に形が見つかる訳は無いんだけど
それでも何もしなかった時よりかはずっとましだろう?

人間は…そんな風に言ったら他の生物に対して失礼かもしれないけど
驚くほどの飽くなき探究心を持ち合わせているから
形が無いとされているものの形を自分達の目で捉えたいとするんじゃないのかな。
 


…まぁ、この疑問に答なんてものは存在しないとは思うんだけどね。
個人が抱くイメージ全てが正解であり、不正解でもあると思うから」
 
 
 
 
 
 



でもとりあえず、その疑問に万人が納得する答が出ない限り
人々は他者を愛し続けると思うよ、 とスギは言った。
 



「…それでもやっぱり、ボクは納得できないよ。
何で皆、そんなに他人を愛せるんだろう。
ボク、そんな感情が生まれてきた事なんて無い」

「おやおや、それは残念。
これでも僕は僕なりに、レオの事愛しているつもりだったんだけどな」
 
 
 
 
 
 
 
 
 


「・・・ハイ?」

「・・なーんてね。僕が言っているのは友人としての愛情だよ。
友情だって、広い目で見れば愛情のひとつだろう?
さっきから聞いていれば、レオの言っている愛とやらは友情じゃないね。恋愛だ。
一体誰の事を考えて言っているんだろうねぇ…?」

「…何もボクの話だって一言も言って無いじゃん」
 
 
 



顔に書いてあるんだよ、と笑いながら言われるとぐぅの音も出ない。
確かに、ボクはある人間の顔を思い浮かべながらスギと話していた。
 

何で、あんなにも簡単にあの子はボクの事を「好き」って言えるんだろうか。
「好き」と言われたあの時、何も特別な感情が湧き出なかったボクに
あの子の気持ちを受け止める資格なんてあるんだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



「・・・このまま続けたって、片思いのまんまだって分かっていても
それでもその人が好きだなんて言う人の気持ちが分かんないんだよ。
スッパリと何処かで見切りをつけて、諦めてくれた方がどんなに気が楽か」

「ふーむ・・そりゃ、やっぱ答を捜し求めているからじゃない?
もしかしたらその人が、自分の探していた答を持っているのかもしれないし
持ってはいないのかもしれない。

でも、自分は今その人を好きで愛しているというのは確実。
既に答の半分は出来あがっているんだよ。
後はその相手次第と言う所まで来ているんだよ。
例え、全部の答は得られなかったしてもその人からは
ほんのちょっとのヒントくらいは貰えるかもしれない。
相手からの何らかの返答が無い限り、諦めるなんて行為はできないんじゃないかな?」



「『何らかの返答』・・・?」

「そう。言葉であれ、態度であれね」

 
 
 
 
 
 
 
 



そうか、だからだったのか。
ボクはあの子の告白に、只戸惑って逃げていただけだった。
あの子に対し、何一つ返事をしようとはしなかった。



なぁんだ、わかってみれば単純な事じゃないか。
これを飲み終わったら、すぐにあの子に返事をしよう。
それがあの子の望む返事なのかどうかは、わからないけどね。




カップの中の紅茶に一つ、笑みが浮かんだ。



end

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

はずかしぃーーーー!!
恥ずかしさのあまり意識が飛んでいきそうです/笑

コレ実は以前日記内で公表した作品なのですが
割と気に入っていたのでコチラへ持ってきてしまいました。
あ、いや最近コッチの更新が全然なかったから仕方なくとかじゃないですから!

レオに告白した人はご想像にお任せします。
男女どちらでも大丈夫なようにしてつもりなんですがどうなんでしょう…(ハラハラ)

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