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花しるべ

「桜御膳」内のFiction別館サイト。取り扱いはポップンミュージック(非公式)が主。 初めての方は〔はじめに〕をお読み下さい。  
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僕達のハッピーソング.2

「・・・何だと。明日の誕生日に間に合わなかったというのか?」

「いいえ、間に合ってはいます」

「では出来ているのだろう」

「そうですネェ。出来たといえば出来ているし、まだといえばまだです」

「どういう事だ。儂をからかっているのか」

 

 

 

のらりくらりと質問をかわすスマイルを横目に、俺の頭は混乱していた。

まさかこの人、本当に作らなかったのか?

いや、そんな筈は無いだろう。

しかし――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あーあ、どうも気が乗らない。投げ出しちゃおうかなー・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの時のスマイルの言葉が、そうしても脳裏を掠める。

スマイルの事を完全に信じることが出来ない自分自身に、強い怒りを感じた。

 

 

 

 

 

「もぅ良い、話にならん。契約は取り消させて貰う!」

怒髪天衝を再現したかの様な表情。富豪家の怒りはおさまりそうにない。

杖を振り翳してスマイルを睨み、大声を張り上げた。

 

 

最初から儂はこんな男、信用ならんと思っていたんだ。

それをあの娘がどうしても、と言うから・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大方、容姿で持て囃されているだけで

其れに見合った実力なぞ持ち合わせていないのだろう!

 

 

 

「……っちょ、…待ってください!」
「! アッシュく…」
「スマイルはそんな人じゃねえ! 

なんにも知らねぇくせに、勝手なこと言ぅッ… ……言わないでほしいっス!!」

 

 

 

 

 

言葉が勝手に、口を突いて出てきた。

 

 

確かにスマイルが何を考えているかなんて、俺にだって良く分からない。

もしかしたら本当に今回、曲を作らなかったのかもしれない。

でも、渡された少女の資料はいつだって持ち歩いていた。

それに、普段スマイルが音楽に向き合う姿勢を考えると

一生懸命に曲を作っているスマイルの姿しか、俺には想像できなかったから。

 

 

 

 

 

暫し、静寂が部屋を包む。

 

その静寂を破ったのは、ユーリの足音。

 

 

 

 

コツ・・・

  コツ・・・

 

バシッ

 

「痛ぁ。ユーリ、何すんのさ~」

 

 

 

 

と、間の抜けたスマイルの声だった。

 

 

 

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