好奇心旺盛、という性格は時として短所となる場合がある。
でも、その性格故に何か問題が起きたとしても、次また同じ事を
くり返さなければとても良い性格だとボクは思っている。
ボクの場合は「次」がなかっただけ。
やり直しが出来なかっただけ。
だって、あんな事になるなんて考えてもみなかったんだもの。
+++ too do practical joke.2 +++
「んしょ・・・っと。後何分かな?」
今日は記念すべき決行日。
用意する物は意外と簡単に揃えられたけれど
厄介なのがそれを始める時間だったんだ。
何でも選ばれた日の午後6時6分ぴったしに始めないと絶対に駄目なんだって。
何で6時6分なのかって?さぁ、ボクにも分かんないや。
「……よし、6時5分になった!急いで準備しなくちゃ」
六の蝋燭に灯を燈し
其達挟み込まれる姿へ鏡を置け
貴方の躯は北北東へと向き 決して鏡から眼を・・・
(おっと、ボクが言えるのはここまで。
そうじゃないと折角本の題名を伏せた意味が無いものねぇ?)
「コレで完璧。さあ、一体どうなるんだろう?」
時計の針が6時6分を指す。
鏡はわくわくしてる、ボクの顔を映し続けた。
・・・
・・・・・・
「・・・なーんだ、何も起こらないじゃないか。
やっぱり透明人間なんかになれる訳な・・」
短気なボクが鏡に背を向けた瞬間、だった。
…ピシッ
バチバチ…ッ
「え?何?」
ボクの体は、眩しいほどの光に包まれていった。
その後の事は、良く覚えていない。
鏡の方向に振り向こうとした時
誰かの甲高い笑い声と黒く蠢く何かが、見えた気がした。
次にボクが目を覚ました時、辺りはもぅ暗闇に包まれていた。
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