前述の通り、ボクは自他共に認めるイタズラっ子だったけど
それでも悪戯する時にはボクなりのルールを決めていたんだ。
それは「そのイタズラで受けた報いは自分で処理する」って事。
例えば上から小麦粉を落として部屋中小麦粉だらけにして
皆をびっくり(そして真っ白に)させた後は
責任もってきちんと自分1人で部屋の掃除をする…とかね
(もちろんイラズラする前より綺麗にするのさ!)
だって、それって当たり前の事でしょう?
自分で引いた引き金は
自分で始末をつけなくちゃ
+++ too do practical joke.1 +++
「さーて、早速読もうっと!」
夕御飯を食べ終えて宿題も済ませたし、お風呂にも入ったし
ちゃんと歯磨きもしたしパパとママにお休みなさいって言ったから
もぅボクの自由な時間をジャマするものは無いはず。
『今日はママが何も言わなくても歯を磨いたのね。
又何か悪戯しようとしてるんじゃないでしょうね、スマイル?』
ってママに言われて一瞬ドキッとしたけどね。
「んと…なになに?」
その本の内容は…
内容は、何て言ったら良いんだろう。
とりあえず、良い内容ではなかったと思う。
実は、何が書いてあったのか良く覚えていないんだ。
――ある一部を除いて、ね。
でもとりあえずボクが言える事は
「キミはその本を絶対読んじゃいけない」…って事。
どんな事があっても絶対にね。
だってボクの人生、その本を読んだせいで180°変わっちゃったもの。
まぁ、それでも良いって言うなら話は別だけどさ…
でもこれからの話を聞けばそんな気もなくなると思うよ?
うん、きっと自分の甘い考えに気付くと思うな…
「何だかあんまり面白くなかったなぁ。ん?まだページがある」
それは本から外れてしまったページだった。
結構まとまって落ちてしまったみたいで、10枚ほど重なっている。
「まぁ、どーせ同じ様な事が書いてあるんだろうけど…」
さほど期待もせず何の気もなしに読み始めたボクはビックリした。
それは「透明人間になる方法」について書かれていたんだ。
「コレ・・・すごい楽しそう!やってみたいな!」
何だか用意するものも難しくなさそうだし
何てったって体が透明になれるんだよ?
自分の姿を消す事ができたら今までよりもっと悪戯しやすくなるし
怒られた時だって逃げやすいよね。
ううん、もしかしたら学校に行かなくってもバレないかもしれない!
うわ、面白くなってきた!コレは絶対実行しなきゃ!
コレがボクの人生の歯車が狂いだした最初の1歩さ。
何?まだ透明人間になっちゃいけない理由が分かんない?
これからだよ、本当に分かってくるのは。
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